117A45

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16歳の男子。全身倦怠感を主訴に来院した。幼少時から顔面の黄染を家族に指摘されていた。1週間前に罹患した感冒を契機に全身倦怠感が出現し軽快しないため受診した。父親にも貧血があるという。体温36.8℃、脈拍96/分、整。眼瞼結膜は貧血様で、眼球結膜に黄染を認める。胸骨右縁第2肋間を最強点とするLevine 2/6の収縮期雑音を聴取する。血液所見:赤血球245万、Hb 6.5 g/dL、Ht 23%、白血球 4,200、血小板 32万。血液生化学所見：総蛋白 6.4 g/dL、アルブミン 3.8 g/dL、 総ビリルビン 4.8 mg/dL、 直接ビリルビン 0.7 mg/dL、 AST 29 U/L、ALT 12 U/L、LD 854 U/L (基準120～245)。 免疫血清学所見: CRP 0.3 mg/dL、直接Coombs試験陰性。この患者の末梢血塗抹May-Giemsa染色標本(球状の赤血球)を別に示す。
この患者に合併する可能性が高いのはどれか。2つ選べ。

a　胆石
b　脾腫
c　肝硬変
d　静脈血栓
e　Raynaud現象

MCVは23÷245=0.093より93%、Hbが低下しており胸骨右縁第２肋間の収縮期雑音を聴取するなど、正球性貧血を呈しています。直接Coombs試験陰性よりAIHAは×。まず、幼少期から症状があり、父親にも貧血があり、そして画像でも赤血球の中心が普通より白くない？ので遺伝性球状赤血球症でしょう。

異常赤血球のため、脾臓での破壊が亢進し、脾腫はみられます。あとは、何となく胆石があったような…でも、間接ビリルビン優位の上昇で胆石までみられるのか？と悩んでしまいました。

一旦abを答えとし、最後の最後1分ぐらいで見直したのですが…「そういえば赤血球の変形により末梢血管が閉塞する、みたいな話あったな」と、本来は鎌状赤血球症で起きることをなぜか勘違いして思いだしてしまい、血迷ってRaynaud現象を選択。

回答：be

予想模範解答：ab（正答率80％台前半）

これはおそらく、間違えてはいけない問題でした…

というか正答率高いですね💦

みんな胆石知ってたんですね… 貧血の章は小球性貧血ばっかり復習してたのが良くなかったのかもしれません…

さらに、あと1分とかで回答を変えるのも良くなかったですね。やはり、先人の教えに従って、最初に思った選択肢のままにすべきでした。

何にせよ、若干恥ずかしい誤答問題でした。