117A11
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気管支喘息について正しいのはどれか。
a 喘息死は増加傾向にある。
b 喘息増悪はウイルス感染後が最も多い。
c 吸入ステロイド薬は喫煙により作用が増強する。
d 抗IgE抗体はアトピー型喘息の第一選択薬である。
e 急性増悪時には長時間作用性β2刺激薬が第一選択である。
出た出た。喘息。CCC講座でめっちゃやったし多分大丈夫だろう…と思いながら問題へ。
a 喘息死が増加しているかどうかなんて知らないよ!と思って飛ばしたものの、最後まで選択肢を見た後に、医学が進歩しているのでありえないかも、と思い直し、×。よく考えれば、ICSやLAMA・LABAなどの登場で喘息発作のコントロール率は良くなっているはずですよね。
b 喘息増悪の理由で最多なのは確か感染だったような…しかし、それが細菌かウイルスかなんて考えたことがありませんでした。とはいえ、ふつうの風邪なんかはライノウイルスなどのウイルス性なので、なんとなく〇っぽい。
c 吸入ステロイドと喫煙の関係なんて知りませんが、喫煙した方が吸入ステロイドがいい感じに働く、なんて絶対おかしいですよね。むしろ喫煙は喘息発作を誘発するはずです。ちなみに喫煙がまさかのいい方向に働く、というか、なぜか罹患率が下がると報告されている疾患は2つ。潰瘍性大腸炎とParkinson病です。まあだからといって「タバコ吸った方がいい」とは絶対になりませんが。
d うーんアトピー型喘息で使うのって抗ヒスタミン薬では?と何となく思い×。抗IgE抗体は重症の喘息に対して併用することがある薬だったはず。
e 急性増悪は、「急」って言っているんだから「短時間」作用型β2刺激薬です。いわゆるSABA。ちなみにLAMAのMはムスカリンのMで、抗コリン薬です。前立腺肥大症と緑内障には禁忌、というのは基礎中の基礎の知識です。とか言いつつ、直前期に抗コリン薬の禁忌をすっかり忘れていたことに気付いて焦った記憶があります。
回答:b
予想模範解答:b(正答率80%ちょい)
一つ一つの選択肢の正誤をはっきり知っているわけではないけれども、なんとなーく選べてしまう問題ですよね。国試ってこういう問題が多い気がします。もちろん喘息の疫学にめちゃくちゃ詳しかったら即答できたのかもですが、平均的な喘息の知識だけでなんとなくしぼれちゃうので、やっぱり「みんなと同じ勉強をすべき」というのは、「みんなと同じぐらいの知識量を持つべき」と同義なんだなあ、としみじみ感じました。