117A39

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50歳の男性。右頬部の皮疹を主訴に来院した。約10年前から徐々に隆起してきた。自然に出血はしない。瘍痒と疼痛はない。右鼻唇溝に直径5mmの隆起した黒褐色の結節を認める。右頚部リンパ節の腫脹は認めない。結節を切除した。術前の右鼻唇溝部の写真(鼻の横に凸状のほくろ。完全にほくろ)と切除検体のH-E染色標本(メラニンが沈着してそうなことしか分かりませんでした)とを別に示す。
診断はどれか。

a Bowen病
b 悪性黒色腫
c 基底細胞癌
d 色素性母斑
e 脂漏性角化症

 

まずそもそも、10年前からある時点で悪性腫瘍ではないでしょう。ということでabcは即×。

残るはd、eです。多くの受験生がそうであったように、私もこの2つでかなり悩みました。が、QAssist皮膚科の講義動画で、某先生の顔を使用して説明されていた色素性母斑(ほくろ)の画像とあまりにも似ていたので、「先生ありがとう」と思いながらdを選択。

(あと、表面も比較的平滑でぼっこぼっこしてないので、脂漏性角化症は違うかな、という気もしました。)

 

回答:d

予想模範解答:d(正答率30%台半ば)

 

正答率30%台と、鬼畜問題だったようです。

脂漏性角化症とは老人いぼのことです。正直見た目的には色素性母斑との鑑別が難しい場合もあり、病理所見がカギとなるようです。色素性母斑は文字通り色素、メラニンが沈着しますが、脂漏性角化症は「角化症」というだけに、角質層が異常増殖する疾患です。

調べれば調べるほど、「正答できたのはまぐれ」感が否めなくなってきましたが…まあ終わり良ければ総て良しということで…(医者になったらちゃんと勉強します。。)