117A4
117A4
急性好酸球性肺炎について誤っているのはどれか。
a 胸水貯留
b IL-5上昇
c 末梢血好酸球数正常
d 片側性すりガラス陰影
e 気管支肺胞洗浄中の好酸球数増加
問題を見た瞬間に見えたIL-5でだいぶ萎えましたが、国試で出し尽くされた好酸球性肺炎がぐんと難化して出題されているのに気づいてもっと萎えました…。
胸水貯留…いやしそうだけど知らないし…。急性は何となく症状が激しいイメージだけあったので、割とあるかなと思ったり。でも若者が初タバコ吸って胸水貯留って、だいぶいかつい疾患ですね…。
サイトカインは、基礎医学時代あれほど頑張って覚えたのにも関わらず、6年生のこの時期になるとほとんど完全に忘れており、しかも覚え始めたらきりのない臨床の知識を日々詰め込む中で、サイトカインなる基礎医学の知識を何度も復習する余裕は私にはありませんでした。壮大な言い訳はさておき、私は完全にIL-17にだけ山を張っていた謎受験生なので、IL-5の役割などさらさら覚えておらず。そもそもサイトカインが出題されたという事実だけで軽くパニックになり、ゆっくり思いだすどころではありませんでした。
末梢血好酸球数については誤答の中で最多だったようですが、117A2でも書いた通り、メディックメディアの映像講座で盛永先生が強調されていたところなので、自信をもって切ることができました。急性は「急」なので、初期は好酸球数が正常の事も多いです。
片側性。基本的に、感染症でもないのに片側ってのはなんかおかしいです。浮腫の鑑別も然り、全身性疾患で「片側」を見たらまず疑った方がいいです。ABPAなんかはアレルギー性疾患ですが、移動性の浸潤影なので片側性が×とは言い切れないかもしれませんが、さすがにタバコ吸って右肺だけ急性好酸球性肺炎になりました、は何かおかしいですよね。イメージ的に。
気管支肺胞洗浄中の好酸球数増加、「好酸球性肺炎」ですから、BALで好酸球の増加は急性・好酸球性肺炎の検査としておさえるべきポイントです。BALと言えば、間質性肺炎の急性増悪の原因の1つにBALがあります。間質性肺炎の検査でBALを行うことがあるので、要注意です。
回答:d
予想模範解答:d(正答率60%)
そういえば模試でめちゃくちゃ好酸球性肺炎が出まくってた気がするので、何か出そうな感じだったんでしょうか。ほんとに出ましたが、予想とは違った観点から出題されたので、本番中はかなり不安に感じました。
ちなみに、正答率60%なんて、レベル的には解けなくていい問題ってことですね。